2014年 新年第1弾道場マッチ
『アイスリボン526』
2014年1月11日(土) アイスリボン道場
18時00分試合開始/17時30分開場
観衆90人
◆第1試合 シングルマッチ10分1本勝負
○志田光 vs 優華×
(5分44秒 ギブアップ)
※腕ひしぎ逆十字固め
アイスリボン退団表明から1週間、志田が今年初の道場マッチのリングに立った。対戦相手は志田にとって最後の愛弟子となる優華。これがデビュー2戦目となる優華に対して、志田が試合を通じて何かを伝えようという意思が感じられるマッチメイク。試合はロックアップでスタート。コーナーに追い込まれながらも、切り返した優華は、志田をロープに振ると、フライングヘッドシザースを決めてみせた。さらにダイビングボディアタック、志田をコーナーに振っての串刺しドロップキックを4連発放った優華。ここまでは優華の技をあえて受けて立った印象を与えた志田だが、5発目をかわすと、ボディスラムからの強烈なストンピングを叩き込み、ワキ固め、エプロンでのニーと攻勢に出る。そのダメージから起き上がれない優華に再びストンピングを入れて「それで新人賞が獲れんのか!」と檄を飛ばす志田。なんとか立ち上がりドロップキック、丸め込み、そしてデビュー戦で決めたスクールガールを狙う優華だが、一瞬で切り返した志田は腕ひしぎ十字固めへ。リング中央で完璧に決め、一本勝ちでフィニッシュした。敗れた優華は「初めて道場マッチで試合をさせていただきまして、本当に新人賞を獲るとか軽いことを言って、今日、こんなギッタンギタンにされて、大好きだった志田さんとアイスリボンで戦えるのは残り少ないのに、何も出来ないで終わってしまったので、これからは毎日筋トレしてプロテイン飲んで、いつか次、戦えるときが来るとしたら、絶対に絶対に絶対に新人賞を獲って、志田さんを見返して、もう1回、勝負がしたいです。そのときは絶対、私が3カウントを取って勝ちたいです。」と悔しさを露わにした。一方、志田も「(デビューが決まったときの)空気で「新人賞獲ります!」って言ってしまったのはわかるけど、本当に私は獲ってほしいのよ。おそらく私がコーチした最後の選手になると思うのね。その選手が新人賞獲るって、めちゃめちゃ気持ちいいじゃん、私としては。だから本気で狙ってほしいと思います。それはでも、デビュー2戦目で伝えることができて良かったかなとは思います。」と優華にメッセージを送った。
ちなみに志田がアイスリボン所属選手としてアイスリボンで試合をするのは、この日の試合を含めて残り22試合。
◆第2試合 タッグマッチ15分1本勝負
成宮真希&○世羅りさ vs 星ハム子&235×
(11分07秒 体固め)
※ダイビングダブルニードロップ
リボンタッグ挑戦に名乗りを挙げた成宮&世羅。対戦相手のハム子もつくしとのタッグで挑戦を表明しているため、試合は挑戦者決定戦に向けての前哨戦となった。成宮―ハム子の顔合わせでスタートした試合は熱を帯びる中、徐々に世羅と235の同期対決が軸となっていった。前回の横浜リボンで内藤を下した235は得意にダイビングボディアタック、コーナーからのボディアタック、さらにスイング式DDTを世羅に決め勝負に出るが、パワーで勝る世羅は235のクルックヘッドシザースを力で強引に切り返すなど意地を見せる。ゆりかもめ、セラリズム、エアーズロックと決めていく世羅に対して、235も必死に粘ったが、最後はコーナー最上段からのダブルニーを決めた世羅がフォール。昨年12・24道場マッチで235にシングルで敗れている世羅は、試合後「235に昨年の借りを返せたと思います。今年はどんどんイメージチェンジもして、235なんかに負けていられないので、もっと上を目指したいので、世羅町でも興行をしたいので、突っ走っていきたいと思います。」と語った。まずは成宮とのタッグでのリボンタッグ王座挑戦者決定トーナメントが世羅にとって、今年最初の大一番になりそうだ。
◆第3試合 シングルマッチ10分1本勝負
×くるみ vs ベーターノワール○
(4分52秒 ギブアップ)
※ベッドストレッチ
アイスリボンに新たなプロレス留学生がやってきた。スコットランド出身、26歳でキャリア2年半のベーター・ノワールだ。以前、アイスリボンに留学していたケーシーと親しいノワールは、ケーシーから事細かくアイスの選手、試合などのデータを聞いていたこともあり、日本デビュー戦にも関わらず、くるみに対して真正面からパワーで挑んでいった。くるみのぶちかましを仁王立ちでこらえると、同じぶちかましでくるみを吹っ飛ばす力強さをみせる。さらにエルボー、ニー、ヘッドバットと打撃技でくるみにダメージを与えると、最後はくるみの足を4の字に決めながら、腕、肩、首を同時に巻き込むストレッチホールド=ベッドストレッチでギブアップ勝ち。荒削りながら、パワーファイターとしての基盤は出来ているだけに、日本滞在の4週間でどこまで細かいテクニックを身につけ成長するのか楽しみだ!
◆第4試合 タッグマッチ20分1本勝負
×藤本つかさ&松本都 vs 渋谷シュウ○&つくし
(10分23秒 タイムマシーンにのって)
志田退団により解散となるマッスルビーナスだが、名前はなくなったとしても、藤本&都のタッグも、マッスルビーナスであることに変わりはない。それを意識しすぎたのか、とにかくスタートから都の空回りぶりが、いつもにも増してすさまじい。都のドタバタファイトにすっかりペースを狂わされた藤本は、なんとか試合の流れを変えようと、ほぼ1対2のハンディ戦に挑むが、流れを戻しかけても見事なタイミングで都が壊すという展開が続く。渋谷とつくしは初タッグながら、相手チームがあまりにちぐはぐなため、タッチワークをメインにして、さらに意識的に試合をかき回していく。冷静な試合運びをみせた渋谷&つくしは、最後も好連係から、渋谷が藤本を捉えタイムマシーンにのってでフィニッシュ。まさかのフォール負けにしばし呆然としていた藤本は、都にその怒りをぶつけるが、時すでに遅し…今年初の道場マッチで藤本が敗れるという大波乱が起こってしまった。
そして試合後の座談会。「今日は新年1発目のおめでたい道場マッチで、自分がメインエベントでパートナーについてあげたのに、負けるアイスリボンのチャンピオンは正直ヤバいなと思ってしまいました。志田光なきあとのつっかの右腕になってあげられるのは、自分かなと思っていないですけど、つっかを責めないであげてほしいと思います。」と反省の色ゼロの都に対して、渋谷は「タッグチームがうまくいかないのって、こんな感じなんだなって外から見てよく分かりました。つくし選手すごいなっていうのはわかっていたんですけど、またよろしくお願いします。今年(新春リボンに次いで)2勝目です。」と語り、藤本には「日々、いろんな日があるからさ、こういう日があってもいいよ。大丈夫。」とにっこり。そのまま下がろうとする渋谷に「私、チャンピオンですよ。チャンピオンに勝ったんだから、何か言うことないんですか?」と藤本。「チャンピオン…気をつけないとね、ちょろっと負けることも…。」と再びなぐさめに入る渋谷に「ちょっと待ってよ!私、チャンピオンだよ!挑戦表明とかないの?」と挑発する藤本だが、渋谷は「いい。私、いい。自分のタイミングでいきたい。」とマイペースを崩さない。
「ふざけんなよ、挑戦してこいよ!」といら立つ藤本の前に立ったのは、つくし。渋谷からマイクを渡され「ふざけんな!もし渋谷さんが挑戦して、アイスリボンのチャンピオンになったら……めっちゃ面白いじゃ~ん!」とニヤリ。するとくるみが立ち上がり、「いやいやいや…。」とつくしを制すが…「渋谷さんがベルト獲ってチャンピオンになったら…あの…お笑い集団になっちゃうから…でもそれって…めっちゃ面白いじゃ~ん!」とこれまた渋谷押し。つくしとくるみのマイクを受けて、「ほめられちゃった(照れ笑い)。」と頭をかく渋谷。「ほめてないし、私、今年、団体力で勝負しますって言ってんのに、何、2人…。」とあきれる藤本に「私たち、渋谷さんが挑戦することになったら、渋谷さんのセコンドにつきたいと思います。」とつくし。
つくし&くるみのバックアップ宣言にも、その重い腰を上げる気がない渋谷に、藤本は次回道場マッチへの参戦を要請。タッグマッチでの再戦を求めた。「都以外のパートナーを…パートナーのせいにしたくないので。それで(タイトルに挑戦するかどうかを)決めてください。」と藤本。まったくベルトに興味なさげな渋谷に「普通、逆じゃないですか…」と思わず小声で吐き捨てた藤本。果たして4日後の再戦で渋谷に心境の変化が起こるのかどうか…チャンピオンからの逆指名、しかもそれでもその指名を当事者が拒否するという前代未聞な展開を生み、今年の道場マッチはスタートを切った。
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1月11日アイスリボン道場マッチ526試合結果
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