「新春横浜リボン2018」
2017年1月6日(土)関内・ラジアントホール
12時00分開始/11時30分開場
観衆:350人(超満員札止め)
◆第1試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
○星ハム子&星いぶき&ジュリア (9分50秒 ハムロール) 桃野美桜&華蓮 DATE&つくし×
【第1試合】 まる子、弓李らとのユニット・マブダチ厨2病卍卍を結成している桃野が華蓮、つくしとの初トリオを組んだ。3人共に身長は小柄ながら、スピーディな動きを活かした試合スタイルを得意としており、初トリオにも関わらず、次から次へと繰り出される立体的な攻撃が今年初のビックマッチのオープニングを大いに盛り上げた。しかし、対するハム子とジュリアは戌年の年女。プラスしてクリスマスイブの初勝利から勢いがついたいぶきもハム子がチームを引っ張る形で応戦。最後はハム子vsつくしへ。かつてICE王座を賭けて対戦している2人の攻防は、ハム子が仕掛けていく中で、つくしも徐々にかつての激しさが復活。あの強烈なエルボー攻撃が復帰後、遂に爆発した。最後はつくしのでんでんむし、ハルカゼをしのいだハム子がハムロールでフィニッシュ。試合後、涙を浮かべながらつくしを抱きしめるハム子の姿が印象的だった。
◆第2試合 シングルマッチ10分1本勝負
○松本都 (8分24秒 みやここクラッチ) 田中ミキ×
【第2試合】
昨年マーベラスでデビューした田中ミキがアイス初参戦。 ゆりやんレトリィバァに似た風貌、そして独自のファイトスタイルで台頭してきたミキが、都と交わることで、どのような化学反応をみせるかが注目された一戦。ゴングと同時にいきなり飛びかかろうとする都をミキが制した。「都さん!試合より前にすることがあります!」と都に並んで正座をするよう促すとお客さんに「あけましておめでとうございます!」「今年もよろしくお願いします!」と深々と頭を下げるミキ。思わず都もあとに続く。あの都をミキがしっかりとコントロールする。さらに都と同じポーズは嫌がったミキが、都のバックに回ると“調子に乗っちゃって”ポーズを都に強要するなど、主導権を握ったミキはマイクを要求。自身の入場曲でもある「うれしい!たのしい!大好き!」を生歌で歌い出した。ここで都が動いた。本部席に行くとBGMを止め、リングサイドを歩きながら正月らしく「ふじの山」を歌い出した。なぜか、これに合わせてにゃんこスターのダンスを始めるミキ。試合はこのままカオスな方向に向かうかと思われたが、クロスチョップの打ち合いからエビ固めの応酬、そして最後は逆さ押さえ込みからのみやここクラッチで都がカウント3を奪った。試合後、都はミキに「コミカルの枠にとらわれちゃダメだよ。」とアドバイスを送り、さらに「自分の枠を作らずに限界を超えていこうぜ!」と観客に熱いメッセージ。10周年に向けて都も限界超えに挑む!?
◆第3試合 シングルマッチ10分1本勝負
△弓李 (10分時間切れ引き分け) 本間多恵△
【第3試合】 GEKOKU娘とアクトレスガールズの第2ラウンドが実現した。大晦日の後楽園大会で勝利したことで、アクトレスガールズとは完全決着とした弓李は、2度と交わらないと語っていたが、リベンジを狙うアクトレスガールズは収まらない。妹加だけでなく、弓李にも宣戦布告し、この日、アクトレスガールズの切り込み隊長の本間が弓李とのシングル戦に挑んだ。試合は両者が得意とするグランドでの攻防がヒートアップ。共に一歩も譲らない関節技の仕掛け合いが展開された。最後は本間がDDTを放った直後に弓李がフィッシャーマンズ・スープレックスを決めたところでタイムアップドロー。意地と意地のぶつかり合いに10分間は短すぎたようだ。
◆第4試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
藤田あかね&尾﨑妹加&○トトロさつき(10分32秒 片エビ固め) 長崎まる子&テキーラ沙弥×&松屋うの
※フォーリング・トトロ
【第4試合】
まる子、沙弥、うののズッコケ3人組が久々にトリオを結成した。対するは圧倒的なパワーを有するあかね、妹加、トトロの異色トリオ。まる子を中心に動きで翻弄しようとするずっこけに対し、一方のパワートリオは力でねじ伏せにかかる。連係では上回っていたずっこけだが、最後は沙弥がパワートリオに捕まった。あかねのみかんでポン、妹加のダイビングセントーン、そしてトトロのフォーリング・トトロが続けざまに決まっては、沙弥に返す力は残っていなかった。
試合後、2月12日大阪リボンに向けて、トトロが気合を入れ、これに妹加が同じ関西出身としてバックアップを約束すると、その場にアクトレスガールズの安納がリングイン。マイクを手にすると妹加に「妹加…あけおめ。大晦日ではお世話になりましたね。ま、あの日私は負けました。でも、あれは妹加だけの力ではない。だから、今度は正々堂々と一対一で私と勝負しましょう。」とリング上でシングルマッチを要求。ここで弓李がリングに駆け上がり「お断りします。」と一喝するも妹加は「キュウさん、サオリとシングルしてもいいですか?キュウさん、お願い。」と弓李に対戦を願い出た。不満そうな表情ながら「妹加ちゃんがそう言うなら…。」と渋々了承。妹加は安納に「ただし、2つだけ条件がある、1つ、弓李さんをセコンドにつかせること。2つ、サオリが持ってるベルトをかけること。どうですか?」と安納の保持するPOP王座への挑戦を申し出た。「いいでしょう。では、1月26日アクトレスの大会があるんで、その時にPOPのベルト、賭けてシングルマッチ。お願いします。」と1月26日新木場でのタイトル戦が決定した。妹加は「やってやるよ。よし。じゃあベルト獲って、アイスリボンにPOPのベルトを持って帰るぞ~!」と力強く勝利宣言。
〈インタビュー・スペースでの妹加〉
正直、この間、戦いましたけど、タッグだったので、サオリともうちょっと戦いたいな~ってのと、あっちも、私が勝ちましたけど、スッキリしてないみたいだったし、なんかそれだとイーブンじゃないかなと思ったので、ここらでハッキリさせるためにシングルOKしました。 (古巣に乗り込むのは)まあでも、条件に弓李さんを連れて行くってお願いしたんで、一人じゃないんで大丈夫です。 (弓李は嫌がったが)この間の大晦日の試合で、一応終わりにしたので、またダラダラと何か続くのが嫌なんでしょうね。(今のアクトレスガールズの印象は)現在…?本当に私が辞めてからのアクトレスガールズをほぼ知らない状態なので、なんかでも人が、私がいた時より増えてるなって印象ですかね。なんか、サオリもベルトを獲るような選手にもなってるし、強くはなってるのかなって思います。
◆第5試合 シングルマッチ20分1本勝負
○藤本つかさ (11分36秒 エビ固め) 華 DATE×
※ヨーロピアンクラッチを切り返し
【第5試合】
今年10周年を迎える藤本の2018年初シングルマッチの対戦相手は藤本を組長と呼ぶ華。タッグは頻繁に組んでいるものの、試合で2人が対戦するのは8月16日上野以来。もちろんシングル初対決だ。華をプロレスラーとして指導してきた藤本は華の蹴りを巧みにかわしながら自身のペースへ持ち込んでいく。試合途中、華の“大山倍達”に感化されたか、藤本が“大山倍達”を決めようとして華に蹴られる場面もあったが、華の関節技、蹴りにしっかりと対応した藤本はジャパニーズ・オーシャン・サイクロンを狙って、華を担ぎ上げる。これを前方に回転して逃れた華がヨーロピアン式エビ固めを狙うが、これをきっちりと切り返してエビ固めを決めた藤本は、そのままカウント3を奪取した。
〈インタビュー・スペースでの藤本と華〉
藤本 (初の師弟シングル対決だったが)師弟対決と言ってもらって嬉しいですね、とても。(華は)最近ちょっと負け続けてたので、どんなもんなんだろう?と思ってシングルを私が組ませてもらったんですけど、やっぱり華は華で何も変わってなくて、いろんな新しいムーブをどんどん自ら取り入れて、今日も大山倍達を、ちょっとよく分からないことをやってたので、私も感化されてしまいました(笑)。
華 下手くそです(笑)。
藤本 下手くそ?
華 下手くそですよ。もうちょいやるなら上達してからやってください。
藤本 一回も成功してないくせによく言うよね(笑)。
華 次こそするんで。
藤本 あ、そう。じゃあ次楽しみにしてるわ。
華 はい!楽しみに待っててください。
藤本 2018年、華のそのムーブが見れるかどうかが見所かもしれません。 華 (藤本と試合してみて)強い…分かってるんですけど、実際にシングルで、デビューしてから戦ったことなかったので、まあ、いけるんじゃないのかな~?みたいなちょっと軽い気持ちもありましたが、さすが、藤本組組長です。私は今年中に大山倍達の技を完璧にしたら、それで組長また倒しにいくので、待ってて下さい。
藤本 とても頼もしい言葉です。
藤本 (華へのアドバイスは?)そうですね。今のままでいいんじゃないかな?本当に。表情だったりとか、目を見ただけで、何が言いたいかが、後ろのお客さんまで伝わる人なので、それはある意味、練習しても養えない能力です。それはずば抜けてるんじゃないかと思います。
華 ありがとうございます。最高のお言葉を頂けて嬉しいです。
藤本 あとはもっともっと…
華 大山倍達を…。
藤本 違うよ!
華 分かりました!磨いてきます!
藤本 違うよ!違うよ!(笑)。はい、まあそんな感じですね。
藤本 (10年目の年が始まりましたが)頼もしい後輩たちがいっぱい入って来てくれて、厚みが出たなと思います、選手層に。なので、この去年の勢いを今年も継続して、たくさん新しい人がデビューして、どんどん分厚いアイスリボンにしていきたいです。(華に)今度は新人を育てる側だからね、あなた。
華 はい。みんなに大山倍達をマスターさせます!
藤本 ヤバイ、アイスリボンの新人どうなっちゃうだろう(笑)。
◆第6試合 タッグマッチ20分1本勝負
世羅りさ&○宮城もち (14分47秒 エビ固め)雪妃真矢×&飯田美花
※メタボリックサンド
【第6試合】
リボンタッグ王者のアジュールレボリューションが対角に分かれてのタッグ戦。パートナーのもちと飯田はプライベートでも交流のある同期であり、5月に引退試合を行う飯田にとってはアイスでの引退カウントダウン第1戦でもある。ちゃっかり世羅のアジュレボコスチュームを拝借し、雪妃とのアジュレボタッグで登場した飯田は、もちにリクエストされてのセクシーポーズを決めたり、コスチュームを奪われたとクレームをつけてくる世羅の攻撃もしのぎ、反撃に出る。雪妃も世羅とのアジュレボ対決でも真正面からぶつかり、まだフォールを奪っていないもちにも説教的に攻めにいく。飯田とのアジュレボの合体技であるチョークスラムをもちに放った雪妃だが、勝負に出たスノウトーンボムをもちにかわされたのが痛かった。最後はもちのメタボリックサンドを浴び、そのままカウント3。試合は世羅&もちに凱歌が上がった。
◆第7試合 ICEx∞選手権試合30分1本勝負
○[王者]柊くるみ (10分58秒 片エビ固め) 直 DATE[挑戦者] ×
※第25代王者が初防衛に成功。
【第7試合】
大晦日に世羅からICE×∞王座を奪回したくるみの初防衛戦が早くも実現した。
初防衛戦の相手はヤングアイストーナメント優勝者の直。タイトル戦がいきなり2人の初対決でもあり、重量級対決としても注目された一戦だ。試合は力のこもったロックアップでスタート。タックル合戦では途中まで互角だった直だが、自らロープに飛んでのくるみのタックルには吹っ飛ばされてしまう。しかし、ここで折れることなく、得意の蹴りを連発し、くるみにダメージを与えていった直は、途中、腕十字を決め、くるみの左腕にもダメージを与えることに成功。左腕の痛みにくるみが顔をゆがめるシーンが見られた。しかし、くるみも負けてはいない。直をがっちり担ぎ上げ、マットに何度も叩きつける投げ技のバリエーションを見せ応戦。じわじわと直にダメージを与えていく。直もくるみの突進を蹴りでディフェンスしようとするが、蹴られても向かっていったくるみは、ひとでなしドライバーで直をマットに頭から叩きつけると、間髪入れずにコーナーに上がりダイビングボディプレス。重量級対決を制し、タイトル初防衛を果たした。※第25代王者が初防衛に成功。
〈試合後のリング上〉
くるみ 初防衛成功しました!初めて直と対戦したんですけど、めっちゃイイですよね?もっともっと良い選手になると思います。また試合しましょう。ありがとうございました。
直 逆に破壊されちゃいました!すーっごい悔しいです。でも、また挑んでもいいですか?今日はありがとうございました。
くるみ はい。次いつまたタイトルマッチになるか分からないんですけど、自分はこのままベルトを守り続けて、そうですね…2、3年以上は持っていたいなと思うので、誰でもいいので是非また挑戦してきてください!
〈インタビュー・スペースでのくるみ〉
無事、初防衛戦成功しました。いや~、結構、なんですかね?本当に、またも危ないところが何回かあって、直と初めてシングルをして、本当に良い、本当に良い選手だなって思いましたし、体格も大きいので、もっともっと強くなって、また試合をしたいなって思いました。
(負けられない気持ちが強かったか?)そうですね。自分の新年一発目の試合だったので、負ける気は全然なかったです。
(髪の色がベルトと同じ青色だが)そうなんです。やっぱりベルトも獲ったし、あ、これは青にしようと思って。(ベルトの色に)金もあるので、(髪の毛の色も)金を残しつつ染めました(笑)。
(ベルトを持っている間は)青でいようかなって思ってます。
(直の印象は)本当にめっちゃ打撃が強くて、法とは試合をしたことがあって、また違う重さだったので、本当に人それぞれなんだなっていうのがあって、あんまり蹴りを食らったことが試合の中でなかったので、超痛かったです(笑)。今後は、(挑戦者を)自分で指名してってもいいんですけど、誰か、自分やりたいですっていう人がどんどん増えてきてくれれば、自分から言うんではなくて、他の人から来てくれてばいいなって気持ちでいるので、待ってます、自分は。もっとどんどんどんどん進化してって、粉砕していくぐらいの気持ちで、待ち続けたいと思います。
〈インタビュー・スペースでの直〉
最初から緊張していて、大きい大会でのメインというのが初めてだったので、緊張していて、(でも)試合が始まってからはちゃんと集中して戦えたんじゃないかな?と思います。くるみ選手は、試合を見ていたときは凄く1コ1コの技がやはり重そうで、凄い力強いですし、力強いんですけど動きは速いなって思っていて、それに付いていけるかな?と思ってたんですけど、なんとか食らいついていけてたのかな?と思います。
(実際に試合をしてみて)重かったです。凄くキツかったです。今までで一番キツかったです。
(思い通りの試合はできたか?)そうですね…でも、それでもまだ出せていない技があったので、それをまだ出しきれてなかったので、そこの部分は悔しいなと思ってます。
(初のタイトルマッチは)始めの、あの名前をコールされるときの、あのドキドキ感といいますか、そこを今日初めて味わえたので、今後また挑戦させて頂く機会があれば、その緊張感、メインの緊張感っていうのをまた味わいたいなと思います。でも今日は凄く、最初のタイトルマッチとしては凄く楽しめた試合だったんじゃないかなと思います。デビューしたときはとにかくプロレスという動きが難しいの一言だったので、今までやったことない動きばかりだったので、それに付いていくのが必死だったんですけど、ちょっと経ってから自分の戦い方に、どういう戦い方をしたいという気持ちが生まれたので、また挑戦したいですね。
(今後に向けて)めちゃくちゃワクワクしてます。まだまだ、まだまだだと思っているので、まだまだ上を目指して頑張りたいと思います。
【エンディング】
大晦日の後楽園ホール大会で行ったファン投票により、アイスリボンアワード2017が決定。
この日、リング上で発表された。受賞した選手には賞金が贈られた。
■ベスト興行 12月31日=RIBBONMANIA2017
(次点は11月14日の世羅りさプロデュース興行)
■新人賞 直 DATE
(次点は長崎まる子)
■ベストエネミー賞 豊田真奈美 尾﨑妹加(同点により2人受賞)
(次点はアイガー)
■ベストタッグチーム賞 Azure Revolution
(次点はNovel Tornado)
■ベストバウト賞 12月24日 両国KFCホール 長崎まる子vs華蓮 DATE
(次点は12月31日、世羅りさvs柊くるみ)
■MVP 世羅りさ
(次点は藤本つかさ)
受賞した世羅は涙ぐみながら「MVP、ありがとうございます!2017年、頑張って良かったなと感極まっております。2018年も私らしくアイスリボンの力になれたらいいと思っています。皆さん、2018年もアイスリボンをよろしくお願い致します!」と感謝の意を述べ、今年最初の横浜大会は世羅が円陣を締めた。